積分と級数2

2017年12月21日

次はライプニッツ級数 (グレゴリー級数)、メルカトール級数の問題です。まずはライプニッツ級数から。

1.(東京医科歯科大)
nを正の整数とするとき,
(1) S_n={\displaystyle\int_{0}^{1}\dfrac{1-(-x^2)^n}{1+x^2}dx}の値を求めよ.
(2) \left|S_n-{\displaystyle\int_{0}^{1}\dfrac{dx}{1+x^2}}\right| \leqq \dfrac{1}{2n+1}であることを示せ.
(3) {\displaystyle\lim_{n \to \infty}}S_nの値を求めよ.

2.(静岡大)
自然数nに対してf_n(x)=1-x+x^2-x^3+\cdots+(-1)^{n-1}x^{n-1}とするとき,次の問いに答えよ.
(1) x \geqq 0のとき,\left|f_n(x)-\dfrac{1}{x+1}\right| \leqq x^nが成り立つことを示せ.
(2) {\displaystyle\lim_{n \to \infty}\int_{0}^{1}f_n(x)dx=\int_{0}^{1}\dfrac{1}{x+1}dx}が成り立つことを示せ.
(3) a_n=1-\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}-\dfrac{1}{4}+\cdots+\dfrac{(-1)^{n-1}}{n}とするとき,{\displaystyle\lim_{n \to \infty}}a_nを求めよ.

次は別のアプローチでライプニッツ級数、メルカトール級数を求めてみましょう。

3.(琉球大)
自然数n=1,~2,~3,~\cdotsに対して,I_n={\displaystyle\int_{0}^{1}\dfrac{x^n}{1+x}dx}とおく.
(1) I_1を求めよ.さらに,すべての自然数nに対して,I_n+I_{n+1}=\dfrac{1}{n+1}が成り立つことを示せ.
(2) 不等式\dfrac{1}{2(n+1)} \leqq I_n \leqq \dfrac{1}{n+1}が成り立つことを示せ.
(3) これらの結果を使って,\log 2={\displaystyle\lim_{n \to \infty}\sum_{k=1}^{n}\dfrac{(-1)^{k-1}}{k}}が成り立つことを示せ.

4.(神戸大)
負でない整数nに対して,I(n)={\displaystyle\int_{0}^{1}\dfrac{x^{2n}}{1+x^2}dx}とする.このとき,
(1) I(n)+I(n+1)nを用いた式でかけ.
(2) {\displaystyle\sum_{k=0}^{n-1}}\dfrac{(-1)^k}{2k+1}=I(0)+a_nI(n)を満たすa_nの値を求めよ.
(3) 無限級数{\displaystyle\sum_{k=0}^{\infty}}\dfrac{(-1)^k}{2k+1}の和を求めよ.

5.(北海道大)
自然数nに対してa_n={\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}(\tan x)^{2n}dx}とおく.
(1) a_1を求めよ.
(2) a_{n+1}a_nで表せ.
(3) {\displaystyle\lim_{n \to \infty}}a_nを求めよ.
(4) {\displaystyle\lim_{n \to \infty}\sum_{k=1}^{n}\dfrac{(-1)^{k+1}}{2k-1}}を求めよ.

最後にバーゼル問題に関わる問題です。自己推薦入試の問題らしいのでかなり難しいですが、高校数学の範囲でバーゼル問題を解くことができます。{\displaystyle\sum_{k=1}^{\infty}\dfrac{1}{l^2}}はゼータ関数\zeta (2)というもので、現代数学、特に解析的数論で重要なものです。リーマン予想 (未解決問題)に深く関わっています。

6.(日本女子大)
nは正の整数または0とする.
(1) 次の式を示せ.
{\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sin^n xdx=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\cos^n xdx}
(2) I_n={\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sin^n xdx=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\cos^n xdx}とおく.次の式を示せ.
I_n=\dfrac{n-1}{n}I_{n-2}~(n \geqq 2)
(3) 次の式を示せ.
I_n=\dfrac{n-1}{n}\cdot\dfrac{n-3}{n-2}\cdot\cdots\cdot\dfrac{3}{4}\cdot\dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{\pi}{2} (nが偶数のとき)
=\dfrac{n-1}{n}\cdot\dfrac{n-3}{n-2}\cdot\cdots\cdot\dfrac{4}{5}\cdot\dfrac{2}{3} (nが奇数のとき)
(4) S_n={\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}x^2\cos^{2n}xdx}とおく.次の式を示せ.
S_{n-1}-\dfrac{2n}{2n-1}S_n=\dfrac{2}{2n(2n-1)}I_{2n}~(n \geqq 1)
(5) 次の式を示せ.ただし,Nは整数でN \geqq 1とする.
S_N=\dfrac{(2N-1)(2N-3)\cdot\cdots\cdots\cdot5\cdot3\cdot1}{(2N)(2N-2)\cdot\cdots\cdots\cdot4\cdot2}\cdot\dfrac{\pi}{4}\left(\dfrac{\pi^2}{6}-{\displaystyle\sum_{n=1}^{N}}\dfrac{1}{n^2}\right)
(6) 次の式を示せ.ただし,Nは整数でN \geqq 1とする.
S_N \leqq \dfrac{1}{2N+2}\dfrac{(2N-1)(2N-3)\cdot\cdots\cdots\cdot5\cdot3\cdot1}{(2N)(2N-2)\cdot\cdots\cdots\cdot4\cdot2}\cdot\left(\dfrac{\pi}{2}\right)^3
なお,0<x<\dfrac{\pi}{2}ではx<\dfrac{\pi}{2}\sin xであることを用いてよい.
(7) 次の式を示せ。
{\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}}\dfrac{1}{n^2}=\dfrac{\pi^2}{6}

解答

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